双眼鏡の性能と倍率による見え方の違い

有効径の違いによる明るさ比較
  7倍50ミリ
最も明るい視界が得られるのが7X50です。肉眼より明るく見ることができます。ただし携帯性を考えると少し大きいかもしれません。
  7倍35ミリ
日本ではあまり馴染みのないサイズですがアメリカなどでは一般的で使いやすい双眼鏡です。日中の使用では7X50とほとんどかわりません。
  7倍21ミリ
いわゆるコンパクトサイズの双眼鏡です。明るい日中では問題ありませんが、室内や薄暮時などには暗さを感じると思います。
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8倍X40ミリ 実視界:8.2度
8倍X40ミリ 実視界:6.5度



同じ倍率、同じ有効径の双眼鏡でも実視界が異なると見え方に差が生じます。 実視界が広い双眼鏡は見える範囲が広くバードウォッチングやスポーツ観戦に最適です。
人間の瞳は最大で7mm程度ですが、周囲が明るく眩しいときには瞳は小さくなります。つまり余分な光が入射するのをカットしている訳です。双眼鏡を覗いたときにも同じように機能しますので、明るい所で双眼鏡を使用した場合には上の写真ほどの差は感じられません。夕暮れ時などにはその差をはっきり感じられます。
  30倍50ミリ
動きの速い対象では、すぐに視界から外れてしまいます。動きのない対象を拡大して見るのに適します。単一倍率の30X50は生産されていません。ズーム双眼鏡でこの倍率が得られます。ズームの場合イメージサークルは狭くなります。
  16倍50ミリ
だいぶ視界が狭まり、明るさも低下してきました。オールマイティーに使うならこの辺が限界でしょうか。ただし16X50は現在ほとんど生産されていません。
  10倍50ミリ
もう少し表情まで見たいとなるとこちらもお薦めです。光の多い日中などでは、明るさも7X50とほとんどかわりません。薄暮時にその差を感じる程度です。
  7倍50ミリ
スッキリと明るい視界です。動きの速い動物などは、倍率が低いほど視界に捉えやすくなります。また景観を楽しむ場合にも視界が広いほうが効果的です。
人間の眼の視界はかなり広いので、左の写真のようなイメージにはなりませんが、仮にサル山全体をこのような大きさに捉えていたとき、双眼鏡を使って見た場合の像を再現してみました。

最初は有効径が同じで、倍率を上げていったときの見え方を示します。倍率が上がると、徐々に視界が狭くなり、同時に像が暗くなっていくのが分かると思います。

次に倍率は変えずに有効径が小さくなっていったときの見え方を示します。見える範囲は変わりませんが、有効径が小さくなれば、明るさが低下するのが分かります。

●双眼鏡は同じ倍率、同じ有効径でも機種により視界が異なることがありますので、実際には全てが同じイメージサークルになることはありません。
ここでは、目標の大きさと、明るさの表現のみとさせていただきます。