口径差による見え方の違い
双眼鏡
7〜10X
50mm
分解能2.3秒
60mm
分解能1.9秒
80mm
分解能1.5秒
100mm
分解能1.2秒
150mm
分解能0.8秒
月の全景 50X〜
大きな谷や
クレ−ター
50〜100X
谷やクレー
ターの細部
50〜150X
海の起伏や
谷の詳細
50〜180X
かなり詳しく
観測できます
50〜250X
小クレーター
も良く観察可能
水星 位置確認 位置確認 100X
水星の形が
わかります
100X
淡い模様が
分かります
100〜150X
淡い模様が
分かります
100〜200X
模様の様子が
分かります
金星 位置確認 50X〜
三ケ月形が
分かります
50〜100X
三ケ月と半月の
区別ができます
100〜150X
形の変化が良く
分かります
100〜150X
形の変化や淡い
模様の確認
100〜250倍
形の変化や模様の観察ができます
火星 位置確認 50X〜
大きな模様
が分かります
50〜100X
極冠や大きな模
様が分かります
100〜150X
極冠や主な模様
の観測が可能
100〜150X
極冠の変化が
確認できます
100〜200X
本体の模様と太い運河が確認可能です
木星 衛星の
確認
50〜100X
2本以上の縞
衛星の確認
50〜100X
3本以上の縞と
衛星の観察
100〜150X
大赤班が分かり
衛星の影も確認
100〜180X
縞の細部を見る
ことができます
100〜250X
縞の細部を観察
することが可能
土星 位置確認 50〜100X
リングや本体
模様の確認
50〜100X
リングや模様,衛
星チタンの確認
100〜150X
リングの角度によ
りカシニの溝確認
100〜150X
カシニの溝確認と
他の衛星確認
100〜250X
リングの溝、本体模様、衛星数個の観察
星雲・星団 主な星雲
星団観望
〜50X
主な星雲
星団の観望
〜50X
同左
50X〜
メシエ番号のつい
たほとんどの星雲
星団の観望
50X〜
主な球状星団が
高倍率で星に分解して見える
50X〜
星雲・星団がはっきりと雄大に美しく見える
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小望遠鏡の適正倍率でみた土星のイメージ。口径が小さいので解像力が甘くなります。

口径100ミリ程度の望遠鏡で見た土星のイメージ。倍率は最高倍率以内。良い解像を示しています。

同口径の望遠鏡で、過剰倍率にした時のイメージです。大きさはあまり変わらず、解像と明るさが低下します。


●表中以外にも、アルビレオ、ミザールなどの有名な重星や極大光度8等星以上の変光星など低倍率で美しく観測できます。また彗星や流星群などは双眼鏡を使うと楽しく観望できます。
●この表の倍率は、有効径の大きさから決めた、一番見やすい倍率です。見え方については、周囲の状況や天候そして大気の状態により大きく左右されます。●表中火星の見え方表現は2年ごとに訪れる接近時を基準としています。
適正倍率と過剰倍率
肉眼でも星空を楽しむことができますが、その場合貴方の眼は有効径7ミリ、倍率1倍のおそろしく視界の広い望遠鏡といえます。天体観測の場合は、倍率よりもむしろ有効径、つまり分解能や明るさによって左右されることが多く、高倍率が必ずしも良く見えるとはかぎりません。観測対象と有効径により適当な倍率が決まっています。

冒頭でもご説明したようにその望遠鏡に合った見やすい倍率というものがあります。おおむね口径の半分の倍率がその望遠鏡の最低倍率、口径と同じ倍率が中倍率、口径を2倍した倍率がその望遠鏡の最高倍率と覚えておいてください。口径60ミリの望遠鏡でしたら30倍程度が低倍率、60倍前後が中倍率、120倍が最高倍率ということになります。過剰に倍率を上げ過ぎると視界は暗くなり解像も悪くなってしまいますのでご注意ください。下に見え方のイメージを記載しますので参考にしてください。